人が巨大な虫になる奇病[カガステル]が発症。虫(カガステル)は理性を失い、人を襲い、繁殖し続ける。人類が虫(カガステル)の“駆除”を認めたのは人口の三分二が食い殺された後だった――
“駆除屋”として生きる少年・キドウは、“虫籠”で死にかけた男を発見。男は娘を託し息を引き取る。残された娘・イリは、父が死んだ哀しみでその場を動こうとしない。キドウはそんな少女の頬を叩き、言い放つ。「生きる気がないならここで死ね」それが二人の出会い。
橋本花鳥
【はしもと・かちょう】
別名義にて『週刊少年サンデー超』(小学館)にてデビュー、連載。
週刊連載マンガのアシスタント、読み切り掲載など経て『デザートライオット(全3巻)』(幻冬舎コミックス)を刊行。後に、WEBマンガ『虫籠のカガステル』(橋本チキン名義)が大人気・話題となり、フランスで発売し重版。フランスにて主催されているマンガ賞『Prix Mangawa』にて2015年度、少年漫画部門を受賞。フランスの学校や図書館にて推薦図書として扱われている。
イリ
田舎で父と二人で羊飼いをしていたが母に会いにいく道中、カガステルに襲われ父は死亡。マリオの店でウェイトレスとして働く明るい14歳の少女。キドウに恋をする。
キドウ
人の住む場所よりも虫籠の多い地獄『極東』で駆除屋をしていたが、流れてE-05でマリオに拾われる。凄腕の駆除屋だが無愛想な17歳。
マリオ
元傭兵のゲイ。下宿屋兼飲食店『ガーデンマリオ』の店主。イリやキドウにとって母親のような存在。
カシム
E-05を守る東方連合の兵士。5年前カガステルが発症したため街を燃やしたことを悔いている。駆除屋が嫌い。正義感の強い堅物。
ハディ
東方連合軍の兵士。カシムが前線で戦っているときはバックアップに回る相棒。柔軟な性格で頭の回転が速い。
ナジ
E-05の西ゲートで祖父と二人暮らし。5年前の事件のことは覚えていない。芯のあるしっかりした少年。
リジー
西ゲートの事件で、家と親を失った子供たちの盗賊団『赤ネズミ団』の親玉。気の強い活発な女の子。
アハト
頭からつま先まで、全身を隠すように装束を纏う。
E区で起きた駆除屋猟奇連続殺人事件と、イリと何か関係が…?
キドウと対峙。